物語屋

042-315-6853

〒184-0001 東京都小金井市関野町2-3-11

ブログ

七十二候ものがたり

2018/03/21 雀始巣(すずめはじめてすくう)

hokusai_kyou_tori

 

「春分の日は、何かを始めるにはとてもいい日じゃ」
「あのね、おじいちゃん」とみよこは言いました。「今日お寺にくる途中にね、雀がいたの、土と木の上を行ったり来たりしてるから何してるのかと思ったら、あれ、巣をつくってるんだね、ちっちゃいくちばしとちっちゃい足と、ちょこまかちょこまか一生懸命動かして、なんだかすごく可愛かった」
「さすがにもう急に冬みたいに寒くなったりもなくなって、鳥たちも安心して子育てができる時季になったんじゃな」
「え? じゃあ、あの中に子どもがいるの?」
「きっと、卵は産んでるんじゃないかのぉ」
みよこは、西の空にまだ赤く残っている夕焼けに目をやって、「何かが始まる日なんだね」

 

 

二十四節気”春分”の初候
『雀始巣(すずめはじめてすくう)』〜 三月二十一日から三月二十五日頃

 

※ 絵 / 葛飾北斎

 

※ おはなしのフルバージョンは仕立てとおはなし処Dozoでどうぞ(詳細はこちら

 

※ 2018年、『七十二候ものがたり』を始めるに当たって綴った思いはこちら

 

※ 『七十二候ものがたり』を音声でお聞きになりたいこちら

TOP