物語屋

042-315-6853

〒184-0001 東京都小金井市関野町2-3-11

ブログ

七十二候ものがたり

2018/04/10 ​ 鴻雁北(こうがんかえる)

画像 001

 

「ねぇ、おじいちゃん」みよこが言いました。「もう毎日どんどん春でさ、虫は出てくるし鳥は飛んでるし花はいっぱい咲くし、どの話おじいちゃんにしたらいいのかわかんないくらい」
おじいさんは笑って、「反対に、春になってなくなるものもあるかもしれんな」
「なくなるもの?」
「ううん、例えば、そうじゃなぁ…」
不意にみよこが「鳥がいっぱい飛んでく」
みよこの視線を追っておじいさんも空を見上げました。「おお、あれは、雁が、帰るのか」
「帰るって、巣に?」
「いやいや、もっと遠く、海の向こうの北の国じゃよ、こないだ見つけたツバメは南の島の鳥だから暑くなりすぎる前に日本にやってくるが、北の鳥の雁は冬寒くなりすぎる前に日本にやって来て一冬過ごして春になるとまた自分たちのところに帰っていくんじゃ」
「へぇ、鳥たちにそんな風に便利に使ってもらって、おもしろいね」

 

二十四節気”清明”の次候
『鴻雁北(こうがんかえる)』〜 四月十日から四月十四日頃

 

※ おはなしのフルバージョンは仕立てとおはなし処Dozoでどうぞ(詳細はこちら)

 

※ 2018年、『七十二候ものがたり』を始めるに当たって綴った思いはこちら。

 

※ 『七十二候ものがたり』を音声でお聞きになりたい方はこちら。

TOP