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七十二候ものがたり

2018/08/28 天地始粛(てんちはじめてさむし)

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昨日みよこはおじいさんに、いつまでも暑いのが全然変わらないと愚痴をこぼしました。
「ヒグラシが鳴いたり湖に霧が立ったり綿の毛が出てきたり、だんだん秋が近づいてるっておじいちゃん言うけど、この暑さがどうにかならないと夏も終わらないよね」
「今年は特に暑い夏だからなぁ、だがみよこ、一番暑い頃と変わったことは本当に何もないかのぉ?」
みよこはしばらく考えて、「…朝、起きなくなった」
「うん?」
「夜もずっと暑くて寝苦しくて早くから目覚ましちゃったのが、そう言えばなくなったかも」
おじいさんは頷き、明け方の外がどうなっているか一緒に確かめてみようということになり、その日みよこはおうちの人に断って、一晩お寺で泊めてもらいました。
布団の上に跳ね起きたみよこが、縁側から飛び出ると、もうおじいさんが庭に立っていました。顔を覗かせる前のお日さまの光に、辺りは青く静まっています。
「うわぁ」思わずみよこは漏らしました。「空気が、なんだか冷たい、ていうか気持ちいい…」

 

二十四節気”処暑”の次候
『天地始粛(てんちはじめてさむし)』〜 八月二十八日から九月一日頃

 

※ おはなしのフルバージョンは仕立てとおはなし処Dozoでどうぞ(詳細はこちら

 

※ 2018年、『七十二候ものがたり』を始めるに当たって綴った思いはこちら

 

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