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七十二候ものがたり

2018/09/18 玄鳥至(つばめさる)

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稲刈りが近づいています。田んぼではお百姓さんたちがあれこれ忙しそうに動きまわっていました。
みよこはおじいさんと一緒に畦の上からその様子を見ていました。
日が傾きかけていて、おじいさんが「そろそろ帰るか」とみよこに言いました。
お寺に向かって並んで歩きだしながら、みよこはおじいさんに言いました。「春にさ、ツバメって冬眠するの? ておじいちゃんに聞いたでしょ?」
「ん? ああ、そう言えば、そんなことがあったなぁ」
ついこの間のことのような気がするのに、季節が過ぎるのはなんと早いとおじいさんは思いました。
「こないだおじいちゃんに、秋になって見なくなる鳥もいるって言われたでしょ、みよこちょっと気をつけて考えてみて…」みよこは、赤く染まりだしたお日様を見上げるように、「ツバメ、見なくなった、あんなにうるさいくらい賑やかに飛んでたのに」
おじいさんは静かに頷きました。
「夏の間はちょうど今頃になるとごま塩みたいに空を埋め尽くしてたものじゃった、あれは家族を連れてそろそろ帰る準備をしてたのかもしれんのぉ」

 

 

二十四節気”白露”の末候
『玄鳥至(つばめさる)』〜 九月十八日から九月二十二日頃

 

※ 絵 / 内海吉堂

 

※ おはなしのフルバージョンは仕立てとおはなし処Dozoでどうぞ(詳細はこちら

 

※ 2018年、『七十二候ものがたり』を始めるに当たって綴った思いはこちら

 

※ 『七十二候ものがたり』を音声でお聞きになりたいこちら

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