物語屋

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ものがたりの錬金術

2021/04/05 「声と言葉」の修練 〜 ナウシカ語り 第2巻まで終えて

 

「声と言葉だけで、実際には目の前にない世界をどれだけ目の前に広げることができるか…」

 

「物語屋」を名乗っておいて今さらではありますが、
最近(コロナでこもっているからというのもあるとは思いますけど)、
なんだかこればかり考えています。

 

やっぱりそれは読む文章とははっきり違って、
そのためにふさわしい声と言葉があるのだろうと、これまた今さらながら(苦笑)。

 

昨年から始めた『風の谷のナウシカ』語りは、
自分でそれを見つけるための修練、

という意味も実はありました。

 

漫画で描かれている世界をビジュアルなしに声と言葉だけで伝えるとき、
その情景描写を、
例えば小説みたいな文学的文章で表現しようとしても(文字で読むのではなく音として聴いたとき)たぶんかえって伝わらない、
じゃあどういう言葉を選んでどういう順番で並べてどういう声で発話すればいいのか、

 

人さまに聴いていただくよりまずは自分の修練のため、
そんなものをネットに晒すのはいかがなものかと思わなくもありませんでしたが、
そこはやはりまったく自分にこもってだと続ける励みにもなりませんし、

 

ということで、
特にスタートしたすぐの頃は今聴いてみるとかなり「あちゃー」と恥ずかしくなったりもします、
やっとここ最近なんとか形が落ち着いてきたかもという手ごたえのようなものも、時折り…

 

「ちょっと待って、そもそもなんで漫画を語らなきゃならないの? 漫画で読めばいいんでない?」

 

当然のこの疑問については、
はい、
もしもアニメ映画のナウシカしか知らなかった人が、
物語屋のナウシカ語りをきっかけに「漫画読んでみようかな」ってなっていただけたのなら、
それはそれで全然いいって本気で思う、
漫画版は映画に比べて格段に奥深い作品ですから、
そちらのほうでぜひその奥深さを味わってほしいと思っています、

 

でもその一方で、

 

「声と言葉だけで目の前に広がる想像の世界」
その力を、物語屋は信じています、
信じている、という表現がそぐわなければ、
真に優れた「声と言葉」に触れたときに目の前に広がる想像の世界に浸りながら、

自分の中に湧きおこる、豊かさ、というか、深さ、というか、
言ってしまえば曰くいいがたい「気持ち良さ」、
きっと今のビジュアル技術を駆使すればするほど離れていきそうな、
遠く、縄文の代の人たちが、月の光の下で火を囲みながら紡ぎあっていた声と言葉だけの世界、
逆に今では難しくなってしまったそこに近づくための場のなんとかして創出を、
だからやっぱりポイントになるのは、
真に優れた「声と言葉」、

とにかくそれを見つけたくて、

 

と、

 

始めた経緯はこんな感じでしたが、
その作品としてなぜ今ナウシカなのか、
それについてはいつかまた触れる機会があれば、

と思っています。

 

(来週4月12日の月曜日からナウシカ語り第3巻スタートします。)

 

※ 物語屋のナウシカ語りはこちらからお聴きください。

風の谷のナウシカ(アニメージュコミックス)

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