物語屋

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ものがたりの錬金術

2017/05/14 物語屋は役者か…?

sakutarou

 

語りをやるときは“ものがたりの神さま”に
落語をやるときは“落語の神さま”に
「叱られませんように」って願かけて本番の朝には「少しでも近くまでいけますように」ってお詣りもする
この神さまたちは割と同じところにいらっしゃる気がするのだけれど
“役者の神さま”に関してはちょっとばかりおわします場所が違うのかもしれない

 

舞台でいただいた役、というか語ることになった人物が、
どうしても好きになれない、というかむしろ「嫌い」で、

 

ある話の登場人物の人となりを物語屋が語るとき、
役者が演じるのとは微妙に違う気もするし、

 

「役になりきる」
役者界ではよく聞く言葉だけれど、改めて、
「嫌い」ということは普段できたら「避けたい」と感じてしまう人で、
そんな「避けたい」人間に「なりきる」っていうのは、
エネルギーのもっていきようが、どこにどうしたらよいものか、
というよりそんなことがそもそも可能なのか、
“役者の神さま”がいるのはそういう場所なのか、

 

例えば落語の登場人物が自分で語りながら魅力的に感じるのは、
「こいつしょうがねぇヤツだなぁ」というキャラでも、
そのしょうがない滑稽さに語る位置から裏ツッコミ入れながら語っているから、
「好き」だとか「嫌い」だとかの感情が生じるのはきっと近寄りすぎているから、

 

もしかすると、裏でツッコミ入れる余裕なんかないくらいに自分に近いから、
自分のなかにもそういう部分があるのがわかっているからこそ「嫌い」を感じるのかもしれなくて、

 

なるほど、役者をやるっていうのは、他人を演じるっていうのは、
逆に相当に自分と向き合わされることらしい、

 

本番の朝は“役者の神さま”にお詣りに行くべきだろうか?

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