物語屋

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ものがたりの錬金術

2017/08/03 「語り」と落語

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「語り」は口承の話芸です。
起源はおそらく夜に人が火を囲んで神話を語っていたところにまで遡れるでしょう。
それはやがて囲炉裏端のおばあちゃんの“昔ばなし語り”に引き継がれ、
一方で、お客さん相手の娯楽に耐えうる「芸」として磨き上げられていった「落語」があります。
ときどき「語りをやってみたい」と相談くださる人には「落語を通るように」とオススメしています。
たぶん、「朗読」と「語り」の違いがすごくはっきりわかるというか、
自分でやるやらないは置いておいて、いい落語はいっぱい観て聴いたほうがいい。

 

『そば清』『素人鰻』『愛宕山』そして『真景累ヶ淵』

昨年末くらいから物語屋が語ってきた落語。
お客さまから観てどうだったかはなかなか自分では難しいので触れませんが、
あくまでも本人的に最もしっくり語ることができたのは、

先日のDozo寄席でやらせていただいた『真景累ヶ淵』でした。

 

落語は、登場人物の演じ分けからよく言うお蕎麦の食べ方とかお酒の飲み方とかその他細かい所作に至るまで、どうやったら一番楽しく観ている人に伝わるか、江戸の昔から磨かれてきた「芸」です。
そして物語屋は、改めてやはり、落語家ではありません。
「芸」の域に達していないのは当たり前ですが、

物語屋がお客さんに語りたいのは「落語」ではなく、あくまでも「おはなし」「物語」のほう。

 

今回の『真景累ヶ淵』は、初めて聴いたときから「よくできたはなしだな」と思ってはいたのですが、
自分でやってみると、より深く、「凄い」と言ってもいいくらいのそれこそ「物語」で、
お客さんの前で語ることでさらにまだ掘り下げの浅かったところが見えてきさえしました。

 

三遊亭圓朝はやはり只者ではない。

 

落語の修行はしていないけれど、

せっかくずっと「語り」を修行しつづけてきた物語屋が落語をやるんだったら、

圓朝落語のような物語性に富んだ作品を語らないと意味がないのかもしれません。

 

ということで、今度挑むべきは『牡丹灯籠』?

 

『真景累ヶ淵』、まだまだ究めたりません。ぜひ物語屋にまた語る機会をお与えください。

 

もしかすると開かれるDozo大晦日寄席(未定)に向けてチラホラ頭に浮かんでいる候補が、
『芝浜』
圓朝落語ではないけれど、そしてあれもとてもいい「物語」だけど、果たして、手をつけていいものか…

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